”メープル(カエデ、楓)”はみなさんも聞いたことがあるかと思います。普段生活の中でメープルシロップを使っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。メープル材はシュガーメープルやサトウカエデと言い換えることもでき、木の幹から採取できる甘い蜜がメープルシロップとして世界中で愛されています。建材(メープル材)としてもこのシュガーメープルの幹を切り出して利用するため、親しみのある木材と言えるかもしれません。
今回の記事では、メープル(カエデ)の木、メープル材とはどのような特徴をもっているのかや由来、実際に使われているものなどについてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
メープル(カエデ)の木、メープル材とは?名前の由来
メープル(カエデ)の木とは?
メープル(カエデ)の木は落葉広葉樹で、秋の紅葉など日本人にとってなじみの深い木の一つになります。上記でご紹介したようにメープル(カエデ)の木は、メープルシロップや木材としての用途があり、メープル材としても様々なものに使用されています。実際にどのようなものに使用されているのかは下記にて詳しくご紹介していきます。
有名な産地:日本・北米・サハリン・中国・ロシアなど
メープルとカエデの違いについて
メープルを和訳すると、カエデと言い換えることができます。そのため、メープルと楓は同じものですが、国産(北海道や東北など)のカエデはカエデ材、海外産(北米など)のカエデはメープル材として区別されることが多いです。産地が違うと色も違い、カエデ材は赤みがかっており、メープル材は白い色をしていることが多いです。
メープル(カエデ)の由来
メープル(カエデ)の由来は、とてもユニークで葉っぱの形がカエルの手に似ていることから付けられたと言われています。古くは「カヘルテ(蛙手)」と呼ばれていたそうで、そこから「カエデ」になったとの説があります。
メープル材(楓材)について
次にメープル(カエデ)の特徴についてご紹介していきます。前提としてメープル材にはハードメープルとソフトメープルという2つの種類がありますので、こちらからご紹介していきます。
ハードメープルとは?その特徴や用途
ハードメープルとは、名前のイメージとして硬いメープル材で衝撃や摩擦に強く、辺材は淡い灰白色、心材は灰色を帯びた黄褐色をしています。その特徴から家具(ダイニングテーブルやダイニングチェア、テレビボードなど)や床、建築材、楽器(ヴァイオリン・ギター)、スポーツの用具(野球のバットなど)、ボーリングのレーンやピンなどに使用されることが多いです。主な産地はカナダやアメリカの北東部といった北米地域が挙げられ、ブラックメープルとシュガーメープルを総称してハードメープルと呼ばれます。
ソフトメープルとは?その特徴や用途
ソフトメープルは、ハードメープルと比較して柔らかく、加工しやすいのが特徴です。心材は淡褐色から淡赤褐色、辺材は灰白色をしており、主な産地はアメリカの東部、西海岸、カナダといった北米地域が挙げられます。その特徴からドア、モールディング、パレット、梱包材、家具、合板などに使用されることが多いです。レッドメープル・シルバーメープル・ビッグリーフ・ボックスエルダーを総称してソフトメープルと呼ばれます。
メープル材の魅力
メープル材の見た目(木目)
メープル材の魅力の一つ目は、木目になります。ハードメープルやイタヤカエデなどの木材の表面に現れる不規則な杢目は、波状杢やバーズアイ(鳥眼杢)など波や鳥の目のような形状をしており、古くから多くの人たちに愛されてきました。
メープル材の色味
白~肌色の色味もメープル材の魅力の一つです。清潔感のある白色は女性からの人気も高く、家具など多くの場面で利用されることが多いです。
まとめ
今回の記事では、メープル(カエデ)の木、メープル材とはどのような特徴をもっているのかや由来、実際に使われているものなどについてご紹介してきました。日本では古くから使用されている木材ということもあり、普段気づいていないだけで様々な箇所にメープル(カエデ)の木が使われています。今回の記事でメープル(カエデ)の木の特徴や性質の理解を深めていただけたら幸いです。