「改修工事って聞いたことあるけど、改装や改築、修繕との違いがよくわからない」
「リフォームは改修工事じゃないの?」
”改修工事”と聞いて上記のようなお悩みを抱えている方もいらっしゃるかもしれません。漢字の違いでなんとなく各工事のイメージはできるけど、実際に説明するとなると答えづらいという人もいるでしょう。そこでこの記事では、改修工事とはどのような工事を指すのかや改修工事のメリット、改装・改築・修繕工事との違いについてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
改修工事とは
「改修工事」とは、老朽化してしまったり、壊れてしまったりした建物を修理・修復し、改める工事になります。もう少し簡単な言葉で言うと、「リフォーム」という呼び方が改修工事と同義になります。リフォームと改修工事の違いですが、工事する箇所の大きさで区別されることが多いです。一般的に規模の大きい工事(例えば、マンションや学校などの施設関係、工場やオフィスなど)は改修工事と呼ばれることが多く、規模の小さい工事(例えば一般住宅や一部分の補修など)はリフォームと呼ばれることが多いです。また改修工事は原状を回復する工事だけでなく、高齢者用のバリアフリーの工事など、工事した箇所の機能や性能がグレードアップする工事も改修工事に当てはまります。
改修工事のメリット
次に改修工事のメリットについてご紹介していきます。
改修工事のメリットとして、
・建物の強度や安全性が高まる
近年建物の老朽化が全国的に叫ばれている中で、改修工事を行うことで耐久面や安全面が向上し、大きな災害が起きた際にも被害を少なくすることができます。特に建物の老朽化に関しては、目に見えてわかる特定できる箇所は、その原因の箇所を主に工事することで問題は解決しますが、実際には目で見て確認することができない問題を含んでいるケースが多いです。特に日本では、地震や台風など自然災害が毎年のように起きる可能性のある国ですので、建物の強度や安全性は非常に重要です。現状に問題があるのに、放置してしまい、災害時に倒壊してしまうといったことも珍しくないため、定期的なメンテナンスは、大きな事故につながらないためにも重要になります。実際にマンションや高層ビル、公共の建物などは数十年に1度のペースで行われることが多いため、事故を未然に防げていることも多いです。
・建物の利便性や機能性が向上する
改修工事を行うメリットとして挙げられるのが、バリアフリー化や断熱性能の向上などです。最近では、特に公共の建物の場合、バリアフリー化が進んでおり、階段と並行してスロープが設けられたり、手すりや車いすの方でも使いやすいような高さに設置されている机、エレベーターの設置やバリアフリーのトイレの配備など様々な箇所でバリアフリー化が進んでおります。また断熱性や気密性も考慮した改修工事が行われることも多く、夏は涼しく、冬は暖かい建物も増えてきております。
・建物を使用する人のモチベーションの向上や集客力向上
建物や建物内部がきれいになることにより、オフィスや工場に勤めている人のモチベーションが向上する場合もあります。建物がきれいになることで、より清潔にしようという意識や掃除をしようという意識が高まる可能性が考えられるためです。マンションなどの集合住宅でも同じことが言えますので、きれいにすることで入居者も入りやすくなることが考えられます。また大型商業施設や店舗においてもきれいになったり、より利便性が向上することによって集客数の増加を見込むことができる可能性もあります。
上記の3点が改修工事を行うメリットになります。もちろん行う改修工事によっては、上記のすべてを満たすことは難しいケースもあります。近年多発する大小様々な自然災害への対応や自粛期間の影響により、建物内にいる時間が長くなっている中で、築年数が古い・建物の内部が破損している場合は改修工事をしていただくことで、長期にわたって安全に建物を使っていただくことが可能になります。
改修・改装・改築・修繕工事の違い
ここでは、よく混同されやすい「改修・改装・改築・修繕」工事の違いについてご紹介していきます。
改装工事とは
改装工事とは、建物の内装や外装を変更する工事で、内装や外装を新しく作り変えることを言います。内装や外装を変更する工事なので、今の間取りや工事範囲を変更することなく、新しくしていくのが特徴です。もう少し簡単にいうと、建物の中や外の雰囲気(見た目)を新しく変更する工事ということを覚えておいていただくとよいかもしれません。なお大規模な改装工事を行う際は、「建築確認申請」を行う必要があります。こちらは、行う工事の詳細や計画が建築基準法に準しているかどうかをチェックする申請になります。大規模というとどのくらいの工事を示しているのかわからないという方もいらっしゃるかもしれませんが、一般的には建物や建造物の半分以上を工事する場合、大規模という言葉が使われることが多いです。(各企業や工事内容によっては、呼び方が変わったりしますので、ご注意ください。)
改築工事とは
改築工事とは、建物の一部や建物をまるごと取り壊し、建て替えや間取りの変更を行う工事を指します。似ている言葉として増築という言葉がありますが、増築は建物を壊さずに2階建てから3階建てにしたり、敷地内に新しい建物を立てたりするのに対して、改築は建物を壊してから新しく作り直す工事をいう点が違いになります。またさらに明確な違いとして増築は床面積(広さ)が増えるのに対して、改築は床面積(広さ)が増えないという違いもあります。例として挙げるのであれば、マンションのリノベーションが挙げられます。現在2つある部屋を1つにする工事は、改築工事と言えます。ただ改築を禁止している建物やマンションもあったりするので、改築工事を依頼する前に必ず物件の所有者(オーナーさん)や不動産会社さんに確認していただくことをおすすめします。
修繕工事とは
修繕工事とは、不具合が生じている建物の部分(または近い将来不具合が生じる可能性が高い箇所)を補修する工事になります。例としてあげると「キッチンのシンクが壊れてしまっている、物をおとして床に傷や穴が空いてしまった、物をぶつけて窓枠がずれ窓がしまらなくなってしまった」などが挙げられます。主に自然災害で不具合が生じるケース、事故や不注意などが原因の不具合、経年劣化(時間の経過によって自然にものや建物が劣化してしまうこと)による不具合の3つに分けられます。改修工事との違いは、元通りの水準まで回復させる工事(修繕工事)、原状回復以上の工事を行う工事(改修工事)に分けることができます。上記で述べたように修繕工事は緊急性が低いものもありますが、ほっておくとさらに状態が悪くなってしまうため、可能な限り早い対応が必要になります。後回しにすることで劣化がどんどん進んでしまったり、穴がさらに広がってしまったりなど後々の修繕費用が高くなってしまうことも少なくありません。そのため何か問題が起きた場合は、まずは専門の企業に一度問い合わせを行っていただくことをおすすめいたします。
まとめ
この記事では、改修工事の詳細や改修工事のメリット、改装・改築・修繕工事との違いについてご紹介してきました。内容をご確認いただくと各工事ごとにどのような区別がされているのかをご理解いただけるかと思います。しかし実際に工事を依頼する際は、工事箇所の調査によって必要な工事が変更になることもございます。そのため、ご依頼いただく際は、いつぐらいに建てられた建物なのかや現在問題が起きている箇所がある場合は、その箇所とどのようなトラブルがあるのかを事前にまとめていただくとそのあとの流れがスムーズになります。この記事を読んでいただくことで、各工事の理解を深めていただけましたら幸いです。
当社成澤木工では、主に公共施設(学校、オフィス・工場など)や商業施設などの木工事などの改修工事を行っております。お見積りも無料で行っておりますので、 木工事などの改修工事でお困りの方はお気軽に当社までお問い合わせください。