”パイン”と聞いてみなさんはどのような木かイメージできますでしょうか。パイン材は様々な箇所で使われていますが、実際にどのような木かイメージできない方も多いかと思います。そこでこの記事では、パイン材とはどのようなものか、どのような特徴があるか、メリット・デメリット、種類などについてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
パイン材(マツ材)とは?特徴をご紹介
パインとは、日本語で「マツ(松)」を指します。松と聞くと一気に親しみが出てくるかと思いますが、パイン材といっても取れる国や種類によって呼び方や特徴がかわってきます。 パインは針葉樹で、インドネシアなどの暖かい地域やロシア、カナダなどの寒い地域、フランス・アメリカなど産地はさまざまです。
パイン材の特徴としては、
・節が多い
・材質がやわらかいため、加工がしやすい
・肌触りがよく、熱や衝撃を吸収しやすい
・色が明るい
・油分が多いため、経年変化によって艶っぽい色合いになる(アンティーク家具などによく使われる)
という点が挙げられます。
パイン材は、テーブルや椅子などの家具などによく使われており、フローリングなどにも使われることがあります。
パイン材(マツ材)のメリット・デメリット
上記では、パイン材の特徴についてご紹介をしていきました。次にパイン材を使用するメリットとデメリットについてご紹介をしていきます。
パイン材(マツ材)のメリット1:リラックス効果のある香りがする
針葉樹は、木の香りが強いと言われており、リラックス効果に優れていると言われています。フィトンチッドという物質はリラックス効果をもたらす成分ですが、フィトンチッドによって消臭や抗菌作用などももたらします。
パイン材 (マツ材) のメリット2:快適に過ごしやすい
パイン材は、熱伝導率が低いといわれており、冬などでも快適に過ごすことができます。触れていても体温が奪われにくいため、フローリングなどがパイン材の場合、冬でも裸足で過ごすことができます。フローリングだけでなく、椅子など触れることが長い家具はパイン材にすることで、夏・冬問わず一年中快適に使用していただくことができます。
パイン材 (マツ材) のメリット3:他の木材と比べて安い
パイン材のメリットとして、他の木材よりも安価である点が挙げられます。木材が希少であれば高価な値段が付けられますが、パイン材は流通量が多いため、比較的安価な値段で調達することができます。家具などを安く済ませたい方は、パイン材で作られた家具を購入してみてはいかがでしょうか。
パイン材 (マツ材) のデメリット1:傷やへこみができやすい材質である
パイン材は一般的に柔らかく、加工がしやすい材質ですが、一方で傷やへこみができやすい材質とも言われております。何かを落としたり、ぶつけたりしてしまうとすぐに傷めてしまうため、子どもやペットなどがいるご家庭は注意が必要であると言えます。ただ修理もしやすいため、もし傷やへこみができてしまった場合は、放置せずにすぐに修理を行うことで長期で使っていただくことができるかと思います。
パイン材 (マツ材) のデメリット2:変形しやすい
パイン材は変形しやすいと言われております。その理由として、湿気が多いときは空気中の水分を含み、湿気が少ないときは水分を放出します。そうすると変形の原因となる反りや割れなどができてしまうためです。
パイン材 (マツ材) のデメリット3:シロアリにやられやすい
パイン材や柔らかい木材は、シロアリにやられやすいというデメリットがあります。シロアリは柔らかい材質が好きなため、湿度の管理やメンテナンスに注意が必要です。
パイン材の種類
松の種類にはおよそ50以上の種類があると言われており、各素材ごとに色や特徴も異なります。実際に建材、家具材として使用される材料は数種類ですが、この章では、よく使われるパイン材についてご紹介していきます。
メルクシパイン
木肌は粗く、材質はやや軽軟で、耐久性は高くありませんが、加工は比較的しやすい木材になります。 主に家具などに使用されることが多いです。
主な産地:インドネシア(東南アジア)など
アカマツ(赤松)
やや硬質ですが、加工は比較的しやすいです。樹脂道があるため表面にヤニが出やすいのが難点です。耐水性、耐久性に優れていますが、ヤニが出やすいのが難点です。
主な産地:ロシア(シベリア地方)/スカンジナビア半島(北欧)/中国
ベイマツ(米松)
強度があり、重厚な木材ですが、加工性が良く、くるいも少ないため、構造材(梁・桁など)や家具・建具などに良く利用されます。
主な産地:北米
まとめ
パイン材とはどのようなもので、どのような特徴があるか、メリット・デメリット、種類などについてお分かりいただけましたでしょうか。実際に家具などでもよく見かける木材ですので、今回の記事でパインの木(パイン材)の理解を深めていただけたら幸いです。